ド ロ ボ ウ ネ コ (改)
「それに、毎週誰が来てんの?」

「え?」

「ほら、花がいつの間にか飾ってあるから」


だんだん心臓の音が激しくなる。

聞こえてしまうのではないかと、必死に手で押さえた。


「あぁ、それは…」


おばあちゃんがチラリとあたしを見る。

あたしは一生懸命頭を降り、自分のことを秘密にしておいてほしいと頼んだ。


「黒猫がね、くれたんだよ」

「黒猫?」

「そう…かわいい黒色の子猫がね」


おばあちゃんはそう言って、楽しそうに笑った。
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