約束 〜事件から始まる恋〜 SP編
「ん?どうした?」
「アナタ、一体…」
「俺か?…まぁ、そのうち分かる。
それよりも、中に居る客なら
心配しなくていい。俺の仲間が
誘導している。それにあんな奴等、
今までに何度もあるしな。」
「…それなら、良かったです。」
私は分かるようで分からなかったけど、
お客さんは無事だということに
安心した。
「…歩!歩は!?」
中ではぐれた歩を探しに
焦って、戻ろうとする。
「おい!待てって!近くにいた店員と
一緒に誘導されたんだろ。
だからひとまず落ち着けって。」
「そ、そうですよね。
…すみません、取り乱して。」
「いや、この状況で
焦らないやつなんていないよ。
同じ状況だったら俺だって、
焦ってただろうな。」
「…っ。」