約束 〜事件から始まる恋〜 SP編
優しい眼差しと台詞に
ドキッとした。
「お子さまみたいで。笑」
「…なっ//
もう、子どもじゃないですよ!」
赤くなっている顔を隠すために
フン!と窓の外にそっぽを向いた。
「…くっくっく。」
この人絶対からかってる!
私をからかって面白がってる!
あー、早く収まれ胸の鼓動!!
そして、私は家までの道を案内した。
先程の会話から
普通に話すことができた。
無事家に着いた。
「ここか?」
「はい!ここです。」
男は車を止め、車を降りて
助手席のドアを開けてくれた。
「ありがとうございます。」
男は運転席に乗り込む
「あぁ、じゃあな。」
「はい。今日は
本当にありがとうございました。」
私はもう一度笑顔でお礼を言った。
「おう。お前、笑顔の方がいいよ。」
前振りもない急な台詞に
「…///もうその手には
引っかかりません!」
と、そっぽを向き、また彼を見返して
にっと笑った。
「ちぇっ。じゃあ、またな。」
と彼も、にっと笑った。
そして、走り行く車を見送って
家に入った。
「あっ、そういえば名前…
聞くの忘れてたな。
また、会えるといいな。」
――愛美と別れた後、
「…今度はこいつがマルタイか。
面白くなりそうだ。フッ」
と、軽く笑みを浮かべ
男は呟いていた。