SweetS Love
「ほら、券貸して。」
ボーッとしてた私に啓が声をかけた。
「あ…うん。」
そっと差し出した券を持った手にあたる…
啓の手。
あたった部分に電気が通ったみたいにビリッて熱くなって。
「これお願いします。」
「はい、じゃあ、7番ね!
少し待っててね。」
食堂のおばちゃんは啓から券をもらうと、
奥で料理しているおばさんに手渡した。
「啓ってさ、兄弟とかいるの?」
「弟いるよ。」
「そうなんだ!
何歳ぐらい?」
「ん~…
5歳ぐらい。」
「まだ小さいね!
可愛いでしょ?」
「別に…。
弟だしな。
お前は?」
「お姉ちゃんいるよ!
仲いいんだよ~?♪」
「ふ~ん。」
「7番さ~ん!」
話していると、
あっという間に10分が過ぎていた。
「は~い!」
あたしは手渡されたサンドイッチとあんぱんを持った。
啓はカツ定食を2つ持っていた。
「あたし持つよ!」
「ん?別にいいよ。」
「…そう…?」
私は…
気付かない内にどんどん…
啓に惹かれてたんだ。