SweetS Love
Side啓


「なぁ啓。」


トンッと肩をつつかれ、振り返ると海がいた。


「ん?」


「今日さ、放課後お前の家に行って話したいことあるんだけど…
あいてる?」


「あぁ…。今日は母さんいないしいいよ。」


「そっか。
じゃあ帰り速攻お前の家だからな!
教室の前で待ってろよ?」


そう言ってC組の教室に戻って行った。


海の話の内容は大体分かる。


波流の事だろう。


あいつと共通点がありすぎる…。


アンパン。妹…………


たしか言ってたような…。


“あたしね!妹いるんだよ!
啓よりも仲良いんだよ~??”


懐かしい。

思い出がよみがえる。


「啓っ!
何してるの?授業始まるよ~!」


教室から顔を覗かせて波流が呼んでいた。


「お…おう!」


急いで教室に入り席につく。


顔も…

何か…似ている気がする。


いや…


すべてが…


「変なの―?♪」


声も。


笑った時の顔も。


似ている……―――


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