SweetS Love
「相変わらずお前の部屋って素っ気無いなぁ~」
「だって何も置く物ねぇもん。」
「お前本当に男か?」
「男ですけど。」
俺はベッドに寝転んだ。
海は机のイスに座らせた。
「んで。話って?」
「あー…あのさぁ…
波流の事だけどさぁ。」
「知ってるよ。
あいつと名字も一緒だし。
波流自身も姉ちゃんいるって言ってたし。」
「お前は…さ…
亜弓の事…吹っ切れた訳?」
“亜弓”久しぶりに聞いた名前……。
俺の命に変えても大切だった亜弓。
「…吹っ切れたよ。
第一、アイツ浮気してたんだぜ?」
「知ってるけど…
なら、なんで彼女作らねぇんだよ。」
「人の勝手だろ。
もう“女”はいらねぇよ。」
いらない……。
また裏切られるだけだ。
自分の想いが深いほど。
傷も深く…
跡が残るんだ。
「恋愛なんてめんどーなだけだよ。」
本当に…
面倒なだけ……―――