SweetS Love
「お前優ちゃんとばっかりじゃん。」
ペラペラとめくりながら啓が言う。
「う…うるさいなー…
別に良いじゃん…
あ…!自慢のお姉ちゃんを見せてあげる!」
私は強引に啓の手元からプリ帳を奪い2ページほどめくって啓に見せた。
「ほら!
私のお姉ちゃん!
可愛いでしょ~?」
見せた途端沈黙が流れた。
「…………」
「啓……?」
じっと写っているお姉ちゃんを見つめている啓の横顔は、
どこか切なそうにみえた。
「……け…」
「…ごめんごめん!
お前と姉ちゃん似てんじゃん!」
そう言って早々と啓は次のページへとめくった。
無理して笑っているようにしか見えない啓。
「…………。」
「これだれ?」
啓は私と優の横にいる人を指差した。
「あー!懐かしい……
雅だよ!」
「まさ……?」
「うん!中学校時代仲良かった子!」
「………」
「啓?」
「……ふ~んー…」
明らかに不機嫌になってしまった啓……
「へんなの……」
ボソッと言った言葉は啓には聞こえなかったようだった。