SweetS Love


それぞれのベッドに入り、しばらくすると、スースー、と気持ち良さそうな寝息が聞こえてきた。


「…寝やがったか……。」


ボソッと呟く。


俺はずっと寝れなかった。


プリクラの中で、
波流の横で、
本当に楽しそうに笑っているのは、


今も忘れられない、


最愛の人だった……。


「亜…弓……」


あの笑顔を見たのは何年ぶりだろう?


最後に見たのは泣き顔だったかな。


それと…


もう1つ…


胸の中のモヤモヤ…。


優ちゃんの横にいた波流の肩に手を掛けているやんちゃに笑っていた雅という男……。


一目見て分かった。


きっと、雅っていうヤツは、


波流が好きなんだって。


もちろん、


雅ってヤツが波流を好きでも嫌いでも、
俺には関係無い事だけど。


なぜかモヤモヤしている。


「ははっ…
波流は俺の彼女じゃねぇのにな…」


俺の心は情けない気持ちでいっぱいだった。


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