SweetS Love


「そっかぁ……」


海は目の前にあったお茶を一飲みした。


ゴクッという音が妙に俺の心に響く。


「それってさ……」


分かってる。


これは、


この気持ちは、


「嫉妬なんじゃねぇの?」


「……。」


認めているようで、
怖くて、
認められなかった現実。


「俺はさ、普通に恋するなら応援するぜ?
だけどよ……」


「重ねるのだけはしちゃだめだ。
分かってるよな…。」


「分かってるよ…」


亜弓と波流は違う。


血は繋がっているけれど、
姉妹だけど、


2人とも…


違う人間なんだ。


「けどよ~……?
本当にこれって恋なのかな……」


「嫉妬してる時点で恋だと思うけど?」


そう言って海はニッと笑った。


「頑張れよ。なっ?」


「お…おぉ……」


やっと気づけた。


“好き”の気持ち。


< 40 / 41 >

この作品をシェア

pagetop