SweetS Love


急いで携帯を見ると、相手が優になっていた。

通話ボタンを押す。


「もしもし優??」


[………。]


「優…?」


しばらく沈黙が続くと…
すすり泣く声が聞こえた。


[ふぇっ…波流っ…]


「どうしたの!?
優、今学校にいる??」


[うッ…ん…グスッ]


「教室に居てね!?」


私はそう言い、電話を切った。


「なんか知らんけど急いでるんやろ??
早くバス乗るぞ!」


そう言うと海くんは私の手を引っ張ってバスに乗った。

あぁ…もうバス停に着いてたんだ…

と思いながら、
早く学校に着く事ばかり考えていた。


「啓のやつ…
また酷い事でもしたんだろうな…」


そうボソッと呟く海くんの声が聞こえた。


私は何て答えて良いのかも分からず…
私はただ黙っていた。


その内、バスは止まり、私達は外に出た。


「走れる?」


「…うん」


私は頷いた。


「よしっ!」


そして海くんは走りだした。


「えっ…ちょっ待ってよ――!!;;」


私も急いで走り出した。
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