しろうさ恋日記。
恐る恐る……弓道場に近づいて、いつかみたいにコソコソと窓から覗いてみる。
「………!………咲夜くんだ…………。」
ピン…と、まっすぐに伸びる背中を見てすぐにわかった。
彼が弓を構えて立っていると周りの空気まで変わる気がした………。
咲夜くんは……かっこいい。
彼は好きなモノに一心に打ち込む
毎朝一人早朝から朝練をしていたり、放課後は誰よりも遅くに部活を終える。
自分に厳しく、ストイックに。
一心に的を見据える…その瞳に………わたしは堪らなく惹かれたんだ……………。
あなたのその心を何より………素敵だと、わたしは思うんです……………。
「……………待ってよう。」
邪魔にならない隅っこにぺたんと腰をおろす。
中に入る勇気はさすがにないから外で待つ。
今日の家に帰るまでの時間を…………
あなたと一緒にいたいんです。