しろうさ恋日記。
【side咲夜】
名前はわかったものの……
それだけでもう放課後とはどういう事だ……?
クラスが違うって不便だ。
俺は弓道場に向かいながらクラス分けをしたどこかの誰かを呪う……。
顔だけでも見たかった。
黒目がちな大きな瞳を思い出す。
真っ黒な瞳は印象的だった。
白い肌に栄えていた。
部室で袴に着替え、弓掛け(弓をひく時に右手に装着する手袋のようなもの)を着けながら彼女の事ばかりが浮かんだ。
道場に入る前に一礼する。
気持ちを切り替えないとな……。
でも……ここで昨日………。
集中しろ!!俺!!