しろうさ恋日記。
「…………パパ……?」
「…………。」
暗い学校を校門に向かって俯きながら歩いて……ふっと顔を上げたわたしを待っていたのは…………
むっつりと顔をしかめたパパだった……。
「………こんな遅くまで何をしてたんだ………。ママが心配して泣きそうだ。」
「………っ。」
中々帰らないわたしを心配して、迎えに来てくれたんだ………。
「………パパ…、ごめ…なさ……ぃ…。」
「………!」
絞り出した声で謝れば、見事に震えた泣きそうな声で…………。
「…………白羽、おまえはいい子だ。………大丈夫………帰ろう。」
「…………っ!」
パパは…………わたしを怒るでもなく……………
まるで全て察してくれてるみたいに…………
優しく頭を撫でながら………『大丈夫』と言ってくれた………。
パパのそれは、ちっちゃな時からのお決まりで……泣きべそかきそうなわたしに、決まってくれる言葉………。
『いい子』『大丈夫』
絶対に嘘をつかないパパに言われると、わたしは全て許されるような気になった………。
「………パパぁ………っ」
「………えらかったぞ……?しろうさ………。」
ちっとも、いい子じゃないの………。
パパにぎゅっと抱きしめられて………わたしは子供みたいにわんわん泣いた…………。