しろうさ恋日記。
「………はぁ…っ…はぁ……」
手を引かれ、着いたところは弓道場…………。
慣れないかけっこに情けなくもへばるわたし………。
月城くんなんて息も切らしてないのに…………。
「…………ごめん………。大丈夫……?」
そんなわたしに、月城くんは申し訳なさそうに眉を寄せていた。
「………へ、平気!……情けないよね……?」
「………!」
そう言って、恥ずかしさにへらりと笑った。
「…………ごめん…………!!」
「………!?……え…?もう……平気だよ……?」
いきなり下げられた頭に、それは大げさだと戸惑っていたら………
「………違う……。俺、誤解してた………。」
「…………え……?」
月城くんは俯いたままそう言って………
「……………藤間と、お父さんの……こと。……日曜日に見たんだ………。仲良さげな恋人どうしだと…思ってた…………。」
「…………!?」
日曜日……って、パパと出かけた日………!?
見られてたんだ………………!