哀恋~素直になれば。
『んっ…??』
気がつくと、あたしは保健室に運ばれていた
でも、保健室にしては広すぎるし、それに保健室は点滴を打ったりはしないはず。
なのに、あたしの腕には無数の点滴の針が刺さっている
「真理亜…?俺が誰だかわかる???」
枕元から誰かが声をかけてきた
とっても、心配そうな声…そして、聞きたくない家――――
声のする方を見ると男の人が――多分高校生くらい――たっている
知ってる人のような気がするけど…思いだせない
『貴方…だぁれ??』
この人…怖い。
あたしは心の中で叫んだ
男の人はびっくりした様子であたしを見つめてくる
「ホントに忘れたのか??―――真理亜」
知らない…
怖い、怖い―――