哀恋~素直になれば。
通じ合う心 光輝SIDE
俺は、透に抱きついたまま倒れた真理亜が目を覚ましたと聞いて自転車をかっ飛ばして病院に向かっている
多分――だけど、真理亜と俺は両想いだから。
それが嬉しくて湧いてくるウキウキをエネルギーに変えて自転車のこぐスピードをあげた
――――――――――――――――――――――――…
――――――――――……
俺が、病院に着くと真理亜はスヤスヤと気持ちよさそうに眠っていた
…おいおい、目覚ましてねーじゃん
ちょっとがっくりきながら病室を見回すと忌々しい透が真理亜を看ていた
いつもならケンカを売るが今日はやめた
あの、透が泣いていたから。
もしかしてっ
「おいっ!どおしたんだよ!」
俺は真理亜がどうかしたんじゃないかって心配になって聞いた
透は、今まで俺がいたのに気付かなかったのかビックリしたように俺をみた
そして、ポツリ、ポツリと話し始めた
「真理亜はさっき目を覚ましたんだけど…俺のこと忘れてたんだよ。…ただ、俺のコトを見て泣き叫ぶんだ『ゴメンナサイ…叩かないで…お願いだから…』ってひどくおびえたようだった」
真理亜の記憶がなくなった?
どーゆうことだよ。
俺のことは?