True Love
放課後になり、鮎子は智史と一緒に部活見学に行った。
香織は芽衣と約束していたので、教室で芽衣のクラスが終わるのを待っていた。
誰もいなくなった教室はかなり静かで、いつもの騒がしい教室が嘘のようだった。
たった一ヶ月しか経ってないのに、鮎子タチに出会ったのが随分昔に感じるなぁ…、と香織は一人、考えていた。
それほどの濃い一ヶ月間だったということなのだろう。
香織は、鮎子が自分と同じ、吹奏楽部に興味を示している、と分かったトキ、嬉しく思った自分の心に正直驚いた。
自分でも気付かぬ内に、鮎子の存在が大きくなっていたのだ。
この短期間の中で。
自分とは全く正反対の女の子。絶対仲良くなるなんて思ってもみなかったのに。
「不思議だ……」
香織はポソリ呟いた。
「何が?」
突然、出入口の方から声がした。
香織は芽衣と約束していたので、教室で芽衣のクラスが終わるのを待っていた。
誰もいなくなった教室はかなり静かで、いつもの騒がしい教室が嘘のようだった。
たった一ヶ月しか経ってないのに、鮎子タチに出会ったのが随分昔に感じるなぁ…、と香織は一人、考えていた。
それほどの濃い一ヶ月間だったということなのだろう。
香織は、鮎子が自分と同じ、吹奏楽部に興味を示している、と分かったトキ、嬉しく思った自分の心に正直驚いた。
自分でも気付かぬ内に、鮎子の存在が大きくなっていたのだ。
この短期間の中で。
自分とは全く正反対の女の子。絶対仲良くなるなんて思ってもみなかったのに。
「不思議だ……」
香織はポソリ呟いた。
「何が?」
突然、出入口の方から声がした。