True Love
芽衣の教室の前で別れると、香織は自分の教室に向かって歩き出した。

教室の入口につくと、一人の女の子が何故か入口に固まっている。

中に入れないし、どうしようかと考えていると、香織の気配に気付いたのか、突然彼女が振り向いた。

「あっ!ごめんね。邪魔ダッタょね。」

全くその通り、とも言えなかったので、まぁ、と曖昧に答えると、彼女の顔を見て、

「あっ!!」

と声を出した。

さっきの絶叫女……。

香織の表情を見て、彼女は首を傾げた。

「ぇッとぉ……」

どうやら、覚えてないらしい。

「まだ、耳痛いんだけど。」

仕方なしに、ため息をつきながら香織が言うと、

「あ-!!掲示板の時、前にいた不良サンだッ!」
とニコヤカにそぅ言い放った……。
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