True Love
ふ、不良……??
なんでそぅなるんだょ?

香織はいきなり不良と言われ、疑問を抱いたが、朝の母親の言葉を思い出し納得した。

しかしだ。初対面の相手に向かって、不良はないだろう。

「いきなり、不良はなぃんぢゃなぃ??」

香織は一言そう言った。

「あっ、悪気ゎなぃの。気を悪くしたのならごめんなさい。朝も大声出しちゃって迷惑だったょね。つぃ……。」

香織の前でペコリと頭を下げる彼女。悪い子ではないんだな、と香織は思い、ふと疑問を抱いた。

「そぅいや、なんで教室入んないの?」

入口で固まったままだった彼女に聞いてみた。
すると……



「だって………、あれが担任なんだと思ったら、教室に入れなくなっちゃって。」

そう言って彼女が指指した先には、髭が濃い怖そうなオジサンセンセだった。
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