もう1度その声を
第1章
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「お願いだからっぁああ・・。離れて、いかないで」
「ゴメン。もぉ、お前のコトは恋人として見れないんだよ」
「っ・・・・。どうして、こんなコトに、なったのかなぁ」
「・・・」
これは、アタシにとって悪夢としか言い様がない。
悪い夢だ。
「覚めて」と願うけど、この胸の痛みは、辛さは、悲しさは本物で。
涙が落ちていくのも本当だった。
現実なんだ。
アタシたちは、違う道をたどっていく。
「じゃあ、幸せになれよ」
「優真!!!」
「また、学校でな」
アタシの目の前で消えていく、1つの大きな光。
それはアタシにとって支えで大事で愛しかった。
「ゆぅっ、ま・。いやだよぉぉ」