もう1度その声を
「俺の授業中に考え事とは、いい度胸だなぁ永瀬。問題の回答でも考えてたんだろうなぁ」
「えーっとぉ。それは、28.5gじゃないですか??」
「・・・・・・・・。永瀬、お前、何でこの問題分かったんだ??」
先生もみんなも驚いている様子だ。
当たり前じゃん。1回受けてるんだし、この問題何回も塾でやったしさ。
「アタシが天才だからですよ、先生っ」
「調子にのるなぁぁ!!!まぁ、とにかく座れ」
アタシは椅子に座りなおして、再びシャーペンを持った。
そして、考えごとをする。
あっちのアタシは、死んだんだ。
だって、最後に聞いたあの音は
心肺停止を示していたから。