もう1度その声を
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「優真??」
・・・・。
下駄箱の中にある靴は、皆内履きで、優真の姿もなかった。
やっぱ、帰っちゃったか・・・。
そういえば、こんなコト何回もあって、アタシはいつも帰り道で泣いてた。
今もとっても落ち込んで自分の靴を取ろうとした。
・・・・。
紙??
アタシの靴の中に紙が入ってた。
ルーズリーフをちっちゃくたたんであった。
『るい。優真だけど。委員会の仕事お疲れ。皆来てしまったから、先帰るな?帰り道泣くなよ(笑)じゃあ、またメールして。
好きだよ』
「優・・真」
手紙をくれたコトがなかったのに。
驚きと一緒に嬉しさが涙に変わった。
「ありがとぉ」
靴を履き替えて、アタシは学校を出ようとした。
「永瀬さん」