もう1度その声を
登録していない番号。
めったにないことだから、少し焦った。
間違いなら間違いだって言えばいい。
通話ボタンを押し、携帯を耳に当てる。
「もしもし?」
『あっ、もしもし。古沢隼人だけど』
えっ??!!!!
古沢先輩?!!
なんで?
『ゴメンな。突然電話なんかして。優真から全部教えてもらったんだ』
優真が?
『吉野のコトなんだけど。明日、俺からしっかり言っとく。もう、永瀬に迷惑かけないから。本当にゴメンな』
「あっ、アタシなら全然平気ですよ?それより、変な心配かけてゴメンなさい」
『なんで、永瀬が謝るんだよ(笑)ってか、この番号、俺のだから、よかったら登録しといてもらえないか?』
「分かりました。わざわざ、ありがとうございます」
『おう。じゃあ、明日も仕事頑張ろうな』
「はい。じゃあ、また明日」