「キカイ」の子
洗面所に置いてあるパジャマを着て、少し上気した顔をしながら、冬彦は洗面所からリビングへと向かった。





その手には歯ブラシを持ち、もう磨き始めていた。





午後八時半。







小さい子供ならともかく、中学生が寝るには、早すぎる時間だ。





しかし、これが彼の毎日だった。






ゴールデンタイムの人気番組をかけないどころか、電源すら入っていないテレビを尻目に、彼は口をゆすぎに行った。







しばらくして、彼は濡れた口元を拭きながら、冷蔵庫を開け、ペットボトルの容器に入ったお茶を取り出した。



その後、きれいに装飾された食器棚から、グラスを取り出し、お茶をそれに注いだ。







冷蔵庫のドアを閉めた後、お茶の入ったグラスだけを持って、冬彦はリビングの電気を消し、自分の部屋に上がっていった。








誰もいない真っ暗なリビングで彼の小さな足音がよく聞こえた。
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