「キカイ」の子
「ちゃんと父さん達に許可をもらわないと…」






冬彦がそう言うと、夏美は透の方を向きながら、不満そうに言った。





「ちょっと、透~、高椿君…来れないかもしれないじゃん…」





それを聞いた透は、彼女の不安を吹き飛ばそうと声を大きくして、明るく振る舞った。





「大丈夫だって!フユピコの毎日の努力は親父さんとかも知ってんだろ?なら、絶対にOKしてくれるって。」






「また、適当に言っちゃってさ……そんなこと言って、困るのは高椿君なんだよ?そこんとこ分かってんの?」






そんな透とは対照的に、夏美は落ち着いて、彼を諭した。
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