「キカイ」の子
「それに…父さんは僕のことを好きじゃないし……」




冬彦がそう呟くと、夏美は驚いた声を出した。



「え!どうして?」







……僕が機械だから…






その言葉が頭をよぎった冬彦だったが、それを口にはできなかった。






「わからない……でも、昔から気まずいんだよ…最近は特にね…」





冬彦が話し終えると、夏美はじっと考え始めた。










数分経って、冬彦がこの場から離れようとした時、夏美は優しい声で話しかけた。






「大丈夫だよ…冬彦。今はそうでも…いつかきっと仲良くなるよ…親子なんだもん…」
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