「キカイ」の子
冬彦は聡を見送った後、いつもの様に自分の部屋に向かった。







そして、いつもの様に机に向かったのだが、彼の手はなかなか進まなかった。








時折、窓の方を向いては、空の様子をじっと見ていた。








「明日…晴れるかな…」






ボソッとそう言った後、






「ーーっ…」





冬彦は、一瞬だけ胸を走った痛みに顔を歪め、胸を押さえていた。





しばらくすると、その痛みは収まったが、冬彦はなぜか不安に駆られた。
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