「キカイ」の子
「でも…誰も助けなかったわけじゃない…その時、一人の男の子がプリントを拾い始めたのよ……」
「まさか…それが?」
「…そ。あなたよ、冬彦。」
夏美は、驚いている冬彦を見ながら、はっきりと告げた。
そして、また顔を正面に向けて話し始めた。
「正直、私は驚いたの。何やってんのって。だって、当時は私と冬彦は話したことも無かったんだよ?クラスも違うし……まぁ、助ける方が不思議じゃない?
それで、またしばらくボーっと冬彦がプリント拾い集めるのを見てたの。そしたらさ…冬彦が全部さっさと拾っちゃって、私が拾った数の二倍くらいの厚さになったプリントを、私に渡したのよ。
その時、私もハッてなって、ありがとう、って頭を下げたの…に……」
そこまで話すと、徐々に夏美は不機嫌になって、ジト目で冬彦を見た。
「まさか…それが?」
「…そ。あなたよ、冬彦。」
夏美は、驚いている冬彦を見ながら、はっきりと告げた。
そして、また顔を正面に向けて話し始めた。
「正直、私は驚いたの。何やってんのって。だって、当時は私と冬彦は話したことも無かったんだよ?クラスも違うし……まぁ、助ける方が不思議じゃない?
それで、またしばらくボーっと冬彦がプリント拾い集めるのを見てたの。そしたらさ…冬彦が全部さっさと拾っちゃって、私が拾った数の二倍くらいの厚さになったプリントを、私に渡したのよ。
その時、私もハッてなって、ありがとう、って頭を下げたの…に……」
そこまで話すと、徐々に夏美は不機嫌になって、ジト目で冬彦を見た。