「キカイ」の子
…だから、夏美に訊きたいんだ…


































僕の『歯車』は君のと上手く噛み合ったのかなって……




























「バーカ…今更…そんなこと聞かないでよ!」









白い景色の中に、照れ笑いを浮かべた夏美が現れ、冬彦を見ていた。











「…ほら、行こ?冬彦。」









夏美はそう言って冬彦に手を差し伸べる。














………うん。



















冬彦はそう言って、その手を握った。




















彼の中が白い景色と安堵の気持ちで満たされていった。





























そして彼は夏美と共に穏やかな笑みを浮かべ、二人だけの秘密の場所で、永い眠りへと着いた。
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