「キカイ」の子
「あぁ~やっと見つけた。」






そう言って、透の側にショートカットの似合う一人の女性がやって来た。









「悪いな、茜。先に行っちまって…」








「本当だよ!もう!」








茜と呼ばれた女性は、恨めしそうな顔で透を見た。









「はは、わりぃわりぃ…」







透は苦笑いをして、軽く謝った。










「このお墓が……?」







茜は透の後ろにある墓を見つけて、彼に尋ねた。









「ああ…」









そう言いながら、透は振り返った。














「俺の親友と初恋の人の墓さ…」










透は独り言のように呟いた。
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