「キカイ」の子
「………頑張るよ。…フユピコ、夏美。


お前らの生きられなかった、この時を……俺は頑張って生きていくよ……









よ~く、見とけっ!」





透はそう言って、良く晴れた青い空を指差した。










「そんでさ…俺が死んで、そっちに行ったら…また…馬鹿話…一杯…しようぜ?」















「透~そろそろ帰らないと…」



「ああ!今、行く!」







遠くから茜の呼ぶ声が聞こえ、透は急いで走って行った。

















透がいなくなった後、無人の墓地に、一際強い風が吹いた。















春一番。













春の訪れを知らせる風。
















そうやって、これからも季節は回る、時は流れる。
















その中を、透は生きて行く。
























この透き通った空に誓ったように…。
< 363 / 363 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:3

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

紙のない手紙
JAN/著

総文字数/44,277

ホラー・オカルト106ページ

表紙を見る
ウィルス
JAN/著

総文字数/17,803

ホラー・オカルト37ページ

表紙を見る
巨人のドン(短編)
JAN/著

総文字数/7,217

絵本・童話24ページ

表紙を見る

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop