「キカイ」の子
「う~ん。しかしな…」



聡は、冬彦の方を見ながら悩んでいた。






「冬彦も毎日、勉強頑張っているみたいだし、学校の成績も全部トップを取り続けてますし……」

「わかった…わかった!」






郁恵が早口でまくり立てるので、聡はたまらなくなって、彼女の言葉を止めた。





郁恵が、話すのを止めると、聡はしばらく考え込んで、口を開いた。







「友達というのは…一体誰なんだ?」







「とお……宮瀬君です。」







冬彦は、透と言いかけたが、言い直した。


宮瀬というのは透の名字だった。






その言葉を聞いた聡は、満足そうに椅子にもたれた。





「宮瀬さんの息子さんかっ!」
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