「キカイ」の子
冬彦は、声を絞り出しながら、聡の問いに答えた。






「あとは……鍬原さんも……」









鍬原と言った瞬間、和やかだった空気が、凍り付いた。






聡も郁恵も、険しい顔をしていた。






「何だと…?今、何て言ったんだ?」




聡が信じられないといった感じで、冬彦に訊いた。






その隣から郁恵が口を挟んだ。



しかし、今度は、冬彦を援助する気がないことが、その表情から見て取れた。






「冬彦っ!!まだ、あの子と関わってるの?何度も言ってるでしょう!あの子とは縁を切りなさいって!」





聡はその言葉を聞いて、顔を赤くしながら言った。





「そうだぞっ!何度も言っただろう。あの子とは……あんな所にいる子とは、関わってはいけないと!」









夏美は、








孤児だった。
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