「キカイ」の子
冬彦は病院に入ると、大きなロビーの中にある受付に向かった。







さすがに何年も通ってきただけあって、慣れたものだった。






受付に行って、天野の居場所を聞くと、冬彦はすぐにそこへ向かった。





病院の構造は複雑なのだが、冬彦は全く迷わず、案内図も見ずに目的地へと歩いていった。






冬彦は、天野がいるという部屋までやって来ると、おとなしくドアをノックした。







すると、中から、





「どうぞ。」






とだけ返ってきた。







冬彦は、それを聞いた後、





「失礼します。」






と言って中に入っていった。
< 51 / 363 >

この作品をシェア

pagetop