「キカイ」の子
翌日の夕方。冬彦は柊神社の前に立っていた。時刻は、ちょうど約束の五分前だった。




彼は白のTシャツの上に青い上着を着て、少し黒いジーンズを穿いていた。






柊神社は、冬彦の家に続いている坂をあと三十分ほど歩いた先にある。







冬彦は何もすることがないので、彼を通り過ぎて、祭り会場へ向かう人達を見ていた。












「フユピコ~っ!」




数分後、冬彦のよく知った、明るく、大きな声が、遠くから聞こえてきた。
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