暴風うさぎ
It is impure
正直に言う。
俺は小学生の頃いじめられっ子だった。背も低くて声も女みたいに可愛かったからよくそれをからかわれてた。
そんな時いつも助けてくれたのが学級委員の宇佐美だった。
頭も良くてスポーツも出来て男子相手にも物怖じ一つしない。俺の事をからかう奴らをいつも蹴散らして守ってくれる。あいつは俺にとってヒーローみたいなやつだった。
“タツ、行くよ”
いつの間にか俺は弟みたいに宇佐美の後ろを歩くようになった。
宇佐美もそれを嫌がらずあの二人出来てるんじゃないかと噂されても宇佐美はそれすら笑い飛ばした。
そんな宇佐美が変わったのは中学2年の夏。母親が事故で突然死んでからだ。