Hな花園
『お、どうした? こっちおいで、生理痛か?』


違うよ、バカ。


胸が、胸が痛いんだよ──




回転椅子をクルッとまわして、入り口に立ち尽くすアタシに先生が手招きした。


──あ……その顔。


相変わらず眠そうなその顔。


やっぱ寝癖もついてるし。


でも、アタシを見てくれている、その顔。


好きなんだなあ……変にニヤニヤしちゃってさ……。


でも、嬉しいよ。


だって、いまの先生はアタシだけを見てくれているから。


生理痛だったら、なんかしてくれるの?


「先生それ、セクハラです……」


──でもいいよ?


先生となら……先生になら許しちゃうもん。


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