言えない秘密~ヤクザが愛する女~
「お前、誰?」
「そんな怖い顔しないでよ~」
言い方が、馴れ馴れしい奴だな。
無視して行こうとした時、またまた親父がやって来た。
どっかに行ってたんじゃないのかよ~!
ウンザリとしたオレに気付いたのか、親父はいつもと変わらない無愛想な声で言った。
「勇人、お前の婚約者になる実和(みわ)ちゃんだ」
「は?婚約者になる…?」
何だよそれ…。
あまりにも突然過ぎて、オレはただ呆然としてしまった。