言えない秘密~ヤクザが愛する女~
多分、年上よね?
高校生には見えなかったし、でもすごく歳が離れてる感じでもなかったんだけど…。
何してる人なのかなぁ…。
昨日貸してくれたシャツからは、柑橘系の甘酸っぱい香りがした。
その匂いが、妙に大人っぽくて、ドキドキしちゃう。
「あっ、もうこんな時間!」
勇人さんの事を考えていたら、いつの間にか、バイトの時間が近づいていた。
「ごめん、佐絵。もう行くね!」
「毎日、頑張るね~!いってらっしゃい」
佐絵に笑顔で見送られ、バイト先までダッシュした。