言えない秘密~ヤクザが愛する女~
「あ、怪しい?」
全然思わなかったけど、横で先輩も頷いている。
「だってさ、雰囲気が違ってたと思わない?」
「確かにな~。あのスーツ姿、どことなくヤクザっぽくない?」
「ええ~!?」
ただの黒スーツにしか見えなかったけど・・・。
「ノーネクタイだったし、ビジネスマンじゃないな。気をつけろよ美優。見とれてたけど」
「は、はい・・・」
嘘~。
ヤクザではないでしょ?
勇人に似てたから、つい見とれちゃったけど・・・。
何だか腑に落ちない気分で、私は2人について歩いた。