言えない秘密~ヤクザが愛する女~



「ああ。多分、親父がうるさく言ってくるからな。帰るよ」


「そっか~」


竜は残念そうにタバコを吸った。


オレも、本当ならこのまま街へ繰り出したかったけど、今日は母さんが家で留守番をしている。


そういう時は、決まって親父は真っ直ぐ家に帰るんだよな。


そんなに母さんに会いたいなら、一人で帰ればいいのに、必ずオレも連れて帰られるのだ。




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