あたしの彼氏はクール彼氏
思い出の場所~聖side~
今は、1時丁度。

遊夜はまだ来てない。

今日、遊夜をデートに誘ったのは・・・なんとなく。

なんとなくって訳じゃねぇけど、まぁ簡単にいえば・・・帰り際のことだな

女子に絡まれた時。

正直言って、ああ言う女は嫌い。男の前だけで、猫なで声を出す女。

中学の時もそうだった、寄ってくる女はそういう女ばかり・・・。

高校になっても、それは変わらなかった。

遠まわしに好きッて言ってくる女ばかり。

・・・でも、遊夜は違った。

高校の入学式が終わって、一か月くらいたったころ。

俺は、同じクラスの女に呼び出された。

その女が・・・。

遊夜だった。

どうせ今回も同じだと思ってたけど、俺は放課後呼び出された場所に行くことにした。

行っても、遠まわしに好きって言われて、断って帰るだけだと思ってた。

あのときまでは・・・。

遊「堀口君・・・来てくれたんだ。」

来てくれたんだって・・・呼び出されたから来てんですけど。

聖「俺に、何か用?」

遊「うん。私・・・堀口君のことが好きなの。」

聖「!!」

こんな感覚、初めてだった・・・。

いっつも、告ってくる女は身の上話をして『好き』って言ってくる女がほとんどだったから。

でも遊夜だけは・・・違った。

だから俺は、返事を『OK』した。

あのときの、嬉しそうな遊夜の笑顔が今でも俺の心の中に残っている。

今日は・・・あの場所で、俺が気持ちを伝える番。

遊「聖~!」

こんな、思い出を思い出していると俺の名前を呼ぶ愛しい彼女の声。

たまらなく嬉しい。

だから俺は、遊夜にしか見せない最高の笑顔で名前を呼ぶ・・・。

聖「遊夜。」

遊「////!」

遊夜は、顔を赤らめて『どこ行くの?』って言って、俺の手を握った。

なんか、俺まで恥ずかしくなってきた。

あー、ダメダメ。あくまで、クールに。

聖「秘密。」

遊「え~、もう教えてくれてもいいじゃん!」

せっかちな、お姫様だな。俺の彼女は。

聖「着いたらわかる。行こ。」

遊「う、うん///」

照れてるし(笑)ま、そういうとこも含めて可愛いんだけどな。






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