桜雪のごとく‐新撰組と現代少女‐
「水梨君、君は未来に帰ることができるのかい??」
いきなり変なことを聞いてきた近藤さん。
どうかしたの??
まさか、紗雪とのこと聞こえてたわけじゃないよね…?
「まぁ、帰ることはでき…・・・ます。」
「そうか、未来に帰りたいかい?」
え・・・?
何でそんな質問をするの?
「紗雪は自分の意志で決めて、来いって言ってました。けど、あたし・・・」
正座して重ねていた手を握る。
その手は震えていた。
けれど、言葉はつなげる。
「あたし、怖いんです。
ここは、あたしを受け入れてくれました。
けど、あたしのいた時代はそんなことない・・・。
軽蔑され、孤立するだけなんです。
そんな思いはもう、したくない・・・。」