【完】K.T.N
つい、あの時を思い出してしまったのか
いつの間にかそうつぶやいていた。



「やめてよ、そんな表情。

−私に哀れみの同情?
はっ、嬉しくもない。
あんたもそういう人だったんだ。

−最低」


そういい、そう自分に言い聞かせ…
あいつが前でも平然でいられるように。

私がいつもの私でいられるように。

そんなことを言ってしまう私。
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