【完】K.T.N
「哀れみ……か」



ぽつり、和希は呟き
急に私の手を握る。


そして私の瞳を見つめ、
真剣そうな顔をする



「確かに…楓が言うのなら
そうなのかもしれない

…だけど、俺。
今まで一番後悔して
今まででどうにかしてやりたいと思った人は


……お前だけだ」

そうして一呼吸おきこうあいつは言った。

「この時間
最期の教え…
この俺の全てを託し、全てを賭けるのは


お前だけにする」
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