図書館>>>異世界
多分、すごーく警戒心が強くて、めっちゃ勘が鋭いと思う。
アレンと言う人物は、容赦無さそうで怖い。
しかし、彼は一番頼れそうだ。何より、なんだか仲良くなれそうな気がする。
近いような、近くないような…
そんな彼の親切な申し出により、私はただいま図書室なう。
―ペラペラペラペラ……
「……ヨ、ヨル…、読めてるのか!?」
―ペラペラペラペラ……
「んー?読めてるよ〜。なかなか興味深いねえ」
「……(絶句)」
図書室に来てまだ小一時間。夜は片っ端から本を読んでいた。いや、めくっていた。
棚の前に立ち、順番に本を手に取りめくる。あまりの早さに読むよりもめくると言う方が表現としてあっている。それくらい早いのだ。
パラパラ漫画をめくる早さと同じなのだから。
「(な、何者なんだこの女…!)」
そばで見ていたアレンは呆気にとられている。
自分だって早いと自覚しているが、そんなの比べ物にならないくらいにはやいのだから。