図書館>>>異世界
異世界こえぇ!



異世界来てから結構経った様な、経ってない様な。


まぁ、相変わらずちんたら毎日過ごしてましたよー。



「さぁ…どうする? こっちにこい!」


すんません。ちんたらしてたのは今朝まででした。


時刻は昼過ぎ。
私はいつもの様に図書室に………行ったのだが、天音が城を抜け出したのを目撃してしまったので(図書室の窓は庭が一望でき、尚且つ城の超はしっこに立地している)、慌てて天音をおいかけたのだ。窓から降りて。………誰も居ないしセーフとしよう。



とにかく、こっそり庭の奥にひっそりとあった扉に近寄った天音は、


門番のスキをついて逃げ出した。


おい。いつの間にそんなスキル身に付けたよ。

門番の真横のしげみに隠れ、反対側のしげみへ小石を投げる。勿論、門番の後ろ側低めの位置から。

音を立てたしげみへ門番が注意をもっていったスキにさっと開いたままの扉から逃げる天音。


アンタは盗人か?



まぁ、私もそこをくぐらなきゃ追いかけれないんだけど。


「お疲れ様でーす」


「あ、ヨル!珍しいな。一人?」


たまたま門番が知り合いでした。


「うん。一人だよん。あんさー、シズ先生からお使い頼まれてちょっと街までおりるから。
通るねー」


「おー、大変だなヨル。シズ=レイ様についてけんのなんてオマエくらいなもんだ。

ほれ、きぃつけてな!」


「どもどもー」



あっさり通過。
ふふん!見ろよ天音、これが私のスキルなのさ!
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