雪割草
シローも負けじと、声を張りながら応えた。
「俺はシローだ!名字は忘れちまったな……。」
「えー!なんか古臭い名前だね」
少女の素直な言葉に、シローは改めて幼さを感じた。
「ところでさー、シロー?」
香奈はあくびをしながら訊いてきた。
「一体どこに向かってんの?こっちは、福島の方角じゃなくない?」
シローはそこに立ち止まり、リヤカーのハンドルを下ろしながら答えた。
「ここだよ!」
二人の目の前には、月明かりに照らされた大きな川が、ゆっくりと流れていた……。
「俺はシローだ!名字は忘れちまったな……。」
「えー!なんか古臭い名前だね」
少女の素直な言葉に、シローは改めて幼さを感じた。
「ところでさー、シロー?」
香奈はあくびをしながら訊いてきた。
「一体どこに向かってんの?こっちは、福島の方角じゃなくない?」
シローはそこに立ち止まり、リヤカーのハンドルを下ろしながら答えた。
「ここだよ!」
二人の目の前には、月明かりに照らされた大きな川が、ゆっくりと流れていた……。