君がいれば・・・①
紳士服売り場よりお客様とお話できる機会が増えて瀬奈は受付嬢の仕事を楽しんでいた。



それでもまだ慣れなくて、就業時間が過ぎた頃には疲れる。



忙しい方が良い……。



そうでなければすぐにシンの事を考えてしまうから。



自宅のある駅に着くと、駅前の書店で瀬奈はシンに関するものはないかと探し始めた。



探すのは至難の業かなと思っていたから韓国コーナーがあることにびっくりした。



そしてもっとびっくりしたのはシンの大きなポスターが貼られていたから。



目に飛び込んできたシンの顔。



シンだ……。



だめだ……涙がでちゃう……。



会いたいよ、シン。



ポスターのシンは、プライベートのワンショットのようでコーヒーカップを片手に白い長袖のシャツをラフにはおってちょっと胸がはだけ色っぽさ全開だった。



顔はカメラを見ていなくてちょっと横顔のシン。



目が離せなくなってずっと見ていたら女子高校生に笑われてしまった。



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