君がいれば・・・①
「瀬奈、韓国語に興味あるの?」



白いビニールの袋は中身が丸見えだった。



「え……っと うん ちょっと勉強しようかなって。昨日から受付になったし」



「え~っ 瀬奈が受付嬢~?」



ママの驚く声が家中に響いた。



「そんなに驚かないでよ 伯父さんの陰謀なんだから」



「兄さんの?どうして瀬奈を受付嬢にするの?」



ママと話すと疲れる……。



「着替えてくる」



まだ話したそうなママを残して2階へ上がった。



ジーンズとTシャツに着替えた瀬奈は下に降りた。




スリッパをパタパタ音をさせてリビングに行くと瀬奈は思わず応接セットのテーブルに駆け寄った。



シンの写真集!



信じられなくて手に取る。



「ママ、探しちゃったわっ 駅前の本屋さん、売り切れなんだもの~ それでちょっと遠くまで」



嬉しそうに笑顔を浮かべている。



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